日本エルブが契約している中国山東省のにんにく畑(圃場)の生育状況をはじめ
中国のおもしろ情報など、当社現地駐在員からの生の情報を毎月お届けしてまいります
{ 2025年7月のトピックス }
①中国山東省にんにく情報(7月上旬にんにく契約圃場)
②2025年度中国産・国産(青森)にんにく価格動向について
③中国7月時事情報
(にんにくの新品種について)
(「紅焼大蝦(ホンシャオダーシャ)」について)
1.中国山東省にんにく情報(7月上旬にんにく契約圃場)
にんにくを収穫後、第一圃場も第二圃場も
循環利用でとうもろこし🌽を栽培しています

収獲したニンニクは畑で乾燥させて
現在は、工場で乾燥させています


※圃場によりスケジュールが若干異なります。
2.2025年度にんにく価格動向について
❖ 中国産にんにく ❖
値下がり⤵となりました。
中国全土の2025年作付面積(約1200万ム:約6%)が増えたことに加え、
植付てから収穫までの期間に、極端な悪天候もなく、順調に越冬し、
春先からの天候にも恵まれ、大きく生育し収穫量(約1600万t:約14%)が増えたこと、
昨年の7月以降のようなトレーダーによる投機資金もの流入もなく安定的に推移していることにより、
人件費や包材費用、設備投資のコストアップの要因はあるものの、
価格に大きな影響を与えることなく安価安定で推移しております。
❖ 国産(青森産)にんにく ❖
値上がり⤴となりました。
作付け面積は減少で、
植付後、雪に埋もれるまでは良かったものの、
春先に雨が多く異常低温の影響で、球が小さく、傷みも出ており、
収穫量が大幅に減収(昨年が一昨年の3割減、今年は昨年の1割減)となったこと、
さらに、人件費や包材費用などの諸経費がさらに上昇していることにより、
高値安定となり、原料調達も難しい状況です。
今後の作付面積も減少すると懸念されております。
3.中国7月時事情報
❖ にんにくの新品種について ❖
新品種についての情報を入手しましたのでご参考までにお伝えいたします
品 種:大青棵(だいせいか)
詳 細:山東省では金郷種・蒼山種の2品種が栽培されていますが、
「大青棵」はその2品種の掛けあわせでできた品種。
大きさは金郷種よりも大きく、ニンニクの芽が長く伸びる
タイプで、味は蒼山種に近く辛め。
昨年の植付面積6万ムから今年約8万ムに増やす見込み
※中国全土のにんにく植付面積 850万ム
◇品種別1ムあたりの収穫高◇
金郷種 1.2~1.5t/ム
蒼山種 0.9~1.1t/ム
大青棵 1.6~1.8t/ム

今すぐにどうこうという話ではありませんが、
中長期的にはこの新品種も中国全土で多く栽培されていくのではないかと推測されます。
❖ 「紅焼大蝦(ホンシャオダーシャ)」について ❖

魯菜(山東料理)の代表料理「紅焼大蝦(ホンシャオダーシャ)」は
「えびの醤油煮」のことで、山東膠東の名物料理です
「紅焼」とは、鶏スープに砂糖、紹興酒、酢、醤油、香味野菜などを加え
赤茶色になったスープをとろ火で煮詰める調理法で
つややかな飴色をしたとろみのある醤油煮込みのことです
車エビは柔らかく、料理の色の美しさ味の良さは、
長い間、人々に称賛されてきました。
昔から魯菜の中でもよく知られている有名な料理です。